ウラルレムリアンの物語 – 『光が見える日』
舞台:長野県・松本市郊外の山あいの町
主人公:千景(ちかげ/38歳/小学校の特別支援学級教員)
テーマ石:ロシア・ウラル産レムリアンクォーツ(透明度の高い片面条線ポイント原石)
✨【序章】
千景は、最近ずっと目の奥に“重さ”を感じていた。
光は見えているのに、まぶしさが心まで届いてこない。
何かが、濁っている。
そんな折、友人に誘われて訪れた雑貨と鉱物のイベントで、
ひとつだけ光を放つように並ぶ石に目が留まった。
透き通ったウラルレムリアンのポイント。
手に取った瞬間、周囲の音が一瞬遠のいた。
「これは、ただの石じゃない」
直感が、そう告げていた。
🌿【第一章:ひかりの気配】
石を枕元に置いて眠るようになってから、
夢の質が明らかに変わった。
毎晩、白く霞んだ霧の中を、
誰かと歩く夢を見る。
その誰かは顔が見えないのに、
言葉でなく“波”のようなもので語りかけてくる。
「光は、すでにそこにあるよ」
「あなたが目を閉じているだけなんだよ」
目覚めると涙が出ていた。
“何か大事なこと”を思い出したのに、また忘れてしまった感覚。
🌌【第二章:消えた重さ】
ある朝、出勤前に
ふと石を朝日で透かしてみたとき、
その中に小さな虹のような光が現れた。
「あれ?前はこんな色、なかった気がする」
職場に向かう途中、
何気なく周囲の景色が“まぶしく”感じた。
太陽も、空の青も、なぜか胸の奥に沁みた。
その日、特別支援の子どもたちが一斉に笑顔を見せたとき、
ふと自分も素直に笑えた。
重さが、どこかに消えていた。
🪞【第三章:光を見る人】
石を手に取るたび、
過去の出来事に心を曇らせていた自分が
少しずつ離れていくのが分かる。
“変わらなければ”と力むのではなく、
“すでに変わっていた自分”に気づいていくような感覚。
石の条線をそっと指でなぞると、
自分が進んできた道に、
ずっと小さな光が点在していたことに気づいた。
「ああ、私は見ていなかっただけだったんだ」
🌠【エピローグ:光が見える日】
今、千景の部屋には大きな変化はない。
けれど彼女のまなざしは、以前と違う。
生徒たちの些細な仕草にも、
未来の光を感じ取れるようになった。
窓辺に置かれたウラルレムリアンのポイントは、
まるで光を記録したフィルムのように、
透明な記憶を今も静かに放っている。
🌈【この物語が伝えていること】
私たちはときに、
“見えているのに見えない”ものの中で、
心を閉ざしてしまう。
けれど、本当は
ただ、思い出せばいいだけなのかもしれない。
すでに持っている、光の在処を。
ウラルレムリアンの透明な条線は、
未来ではなく「今」の光を見せてくれる石。
それは、人生の記録と再起動の鍵を、
そっと差し出してくれる存在です。
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