ロシア産フェナカイトの物語 – 『静けさの先にいたわたし』
舞台:福岡県糸島市・二見ヶ浦
主人公:由香(37歳/フリーランスのWEBデザイナー)
テーマ石:ロシア産フェナカイト(丸玉)
✨【序章】
海のそばで暮らすようになって、3年が過ぎた。
東京での仕事に疲れ、
何も決めずに移り住んだこの糸島で、
由香はフリーランスのWEBデザイナーとして静かに働いていた。
朝の波音、昼の光、夜の深い闇。
自然に囲まれているのに、
どこか心の奥だけは「うっすら閉じたまま」だった。
「もうすこし、深く呼吸できるはずなんだけどな」
そんな思いが、
ときどき胸のどこかに立ち上っていた。
🌿【第一章:真ん丸の導き】
ある日、友人が旅のお土産として持ってきたもの。
手のひらにちょうどおさまる、小さな丸玉。
「なんかすごいエネルギーがあるらしいよ。
ロシアの…フェナカイトって言ってた」
由香は苦笑した。
「スピリチュアル系かあ」と、最初は思った。
けれど、ふと手の中に置いてみると、
まるで“あたたかい水”を触っているような感触があった。
不思議な感じだった。
とくに何かが起きるわけでもないのに、
その丸玉を机のそばに置いておきたくなった。
🌌【第二章:声のない海辺】
ある日の午後、仕事に集中できず、
海辺の遊歩道を歩いていたときだった。
潮風がやさしく吹いて、
由香の肩をなでていったその瞬間、
背後から誰かに呼ばれた気がした。
振り返っても、誰もいない。
でも、確かに“聞こえた”。
名前ではない、声でもない。
「わたしにしかわからない音」。
ふと、心の中にあるひとつの記憶がよみがえった。
それは10代の頃、
誰にも言えなかった“夢”のことだった。
「こんな風に生きてみたい」
誰かに笑われて、しまいこんだ夢。
そのときの自分が、突然、胸の奥から見上げてきたのだ。
🪞【第三章:結晶の沈黙】
帰宅して、フェナカイトの丸玉をそっと手に乗せた。
あたたかくはなかった。
でも、手を離せなかった。
「今のわたしは、本当に自由なんだろうか」
そう問いかけた瞬間、
涙が出てきた。
理由はわからなかった。
ただ、涙が出たという“事実”だけが、
何かをほどいた。
フェナカイトの丸玉は、
何も語らず、ただそこにあった。
🌠【エピローグ:再び静けさへ】
今も、その結晶はデスクの端にある。
毎日触るわけでも、願いをかけるわけでもない。
けれど、何かに迷ったとき、
自分の“深いところ”に問いかけるようになった。
「それはほんとうの“わたし”の声ですか?」
この静けさの先に、
本当のわたしが少しずつ戻ってきている。
そう感じられる日々が、
また少しずつ増えている。
【結晶評価】
💎 結晶名:潮の内結晶(Inner Tide Sphere)
🪐 発光色:淡青(Pale Ocean Blue)+銀白(Silent White)
🌌 特徴キーワード:内なる声・穏やかな覚醒・思い出される夢・呼吸の回復
🌈【この物語が伝えていること】
静かな場所に身を置いても、
心の奥が静まるとは限らない。
けれど、ふとした風や光、
誰かの何気ない贈り物が、
しまっていた夢を呼び戻すことがある。
ロシア産フェナカイトのように、
何も言わず、何も押しつけず、
そっと“思い出すきっかけ”だけを渡してくれる存在。
それが、自分の“ほんとう”に戻るための道しるべになる。
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